

就職と同時に上京してきました。
今は丸の内の不動産会社で営業マンをしている"マミ"です。
一人暮らしをしていると生活費で精一杯になりがちですが、「親に仕送りをした方がいいのかな」と悩むこともあります。
親への感謝を形にしたい一方で、無理をして自分の生活が苦しくなるのは避けたいもの。
親への仕送りをおこなっている世帯は約2%程度で、39歳までの若年層で仕送りをしている人はそれほど多くないのが現状です。
つまり、仕送りをしていなくても一般的であり、無理をする必要はないということがデータからも読み取れます。
(出典:無・仕送りの種類(複数回答)・世帯主の年齢(10歳階級)別 | 統計表・グラフ表示)
この記事では、一人暮らしの人が親に仕送りする際の考え方や金額の目安、無理なく続けるコツを解説します。
もくじ
一人暮らしで親に仕送りするべきか

仕送りするかどうかは義務ではなく、あくまでも気持ちの問題といえるでしょう。
ただし、親の生活状況や健康状態によっては、経済的な支援が必要なケースもあります。
自分の状況と親の状況を総合的に判断して、最適な選択をすることが大切です。
- 実家の経済状況が悪い場合は仕送りすると喜ばれる
- 生活がギリギリなら無理する必要はない
実家の経済状況が悪い場合は仕送りすると喜ばれる
親が定年退職後で収入が大幅に減った場合や、医療費がかさんでいる状況では、たとえ少額でも仕送りが生活を助けることがあります。
特に年金だけでは生活が厳しい場合や、突然の病気で出費が増えた場合などは、子どもからの経済的支援が実際に役立つでしょう。
また、仕送りは単なる経済的支援以上の意味をもちます。
感謝の気持ちを具体的な形で伝える手段として、親にとって精神的な支えにもなるのです。
「子どもが自分たちのことを思ってくれている」という実感は、お金以上の価値があるかもしれません。
生活がギリギリなら無理する必要はない
一人暮らしで自分の生活がギリギリの状況なら、無理に仕送りをする必要は全くありません。
まずは自分自身の生活を安定させることが最優先です。
家賃や食費、光熱費などの基本的な生活費すら厳しい状況で仕送りをしても、結果的に自分が親に頼ることになってしまっては本末転倒になってしまいます。
親としても、子どもが無理をして生活を圧迫してまで仕送りをすることは望んでいないはずです。
生活を安定させたうえで、余裕がある範囲でのサポートを心がけることが、お互いにとって健全な関係を築けるでしょう。
一人暮らししている人の仕送りの金額目安とは

実際に仕送りを検討する場合、どの程度の金額が適切なのか悩む方も多いでしょう。
平均的な相場や金額の決め方を知ることで、無理のない範囲での仕送りが可能になります。
- 仕送りの平均額の相場
- 仕送り金額の決め方
仕送りの平均額の相場
統計によると、社会人が親に送る仕送りは月1万円から3万円程度が最も多い傾向にあります。
統計によると、社会人が親に送る仕送りは月1万円から3万円程度が最も多い傾向にあります。
毎月定額で送る人もいれば、臨時的に渡す人もおり、それぞれの経済状況に応じて無理のない金額で良いとされています。
筆者の知人は現在月5万円の仕送りをしていますが、新卒の時期は全く送っていませんでした。
25歳頃になって給与がある程度増えてから仕送りを始めたそうです。
年齢や収入の変化に応じて金額を調整することも、現実的なアプローチといえるでしょう。
仕送り金額の決め方
仕送り金額を決める際は、まず自分の生活費と貯金額を正確に把握することから始めましょう。
毎月の固定費(家賃、光熱費、通信費など)と変動費(食費、交際費など)を計算し、さらに将来のための貯金額も確保したうえで、余裕分を算出します。
その余裕分の中から、1万円から2万円程度の少額からスタートすると続けやすくなります。
最初から高額な仕送りを設定してしまうと、自分の生活に無理が生じて継続が困難になる可能性があります。
まずは自分の生活と貯金を優先し、余った金額から仕送りをするという考え方が健全でしょう。
一人暮らしの人が無理なく仕送りを続けるコツ

仕送りを長期的に続けるためには、工夫して無理なく継続できる方法を見つけることが重要です。
毎月同じ金額を送ることにこだわらず、自分のペースで続けられる方法を選びましょう。
- 帰省したときに渡す
- ボーナス時やイベント時にお金を渡す
帰省したときに渡す
上京したばかりの時期は、一人暮らしに慣れるだけでも大変で、仕送りまで手が回らないのが現実的です。
そのような場合は、帰省するタイミングまである程度お金を貯めておいて、その時に渡すという方法が効果的です。
例えば、封筒に少しずつ積立しておいて、お盆と正月の年2回に分けて渡すというやり方なら、月々の負担を感じることなく続けられるでしょう。
この方法であれば、普段の生活費に影響を与えることなく、親への感謝を形にできます。
ボーナス時やイベント時にお金を渡す
毎月定額での仕送りが難しくても、ボーナス支給時や特別な日にまとめて送る方法もあります。
誕生日・母の日・父の日・敬老の日など、感謝の気持ちを伝えやすいタイミングを活用することで、自然な形で仕送りができるでしょう。
親としても、子どもが無理をしてまで仕送りをすることは望んでいないはずです。
無理せず気持ちを伝えることが最も大切であり、金額の多少よりも継続性と真心が重要なのです。
仕送り以外でできる親孝行も検討しよう

お金を送ること以外にも、親に喜んでもらえる方法は数多く存在します。
経済的な余裕がない時期でも実践できる親孝行を知っておくことで、罪悪感を感じることなく親との良好な関係を維持できるでしょう。
- 連絡を増やす
- 実家に帰って顔を見せてあげる
- 親が上京したら観光案内をしてあげ
連絡を増やす
仕送りが経済的に難しくても、電話やメッセージで定期的に近況報告をすることは必ずできます。
親にとって子どもが元気で頑張っている様子を知ることは、何よりも嬉しいものです。
週に一度の電話や、日常の出来事を写真付きでメッセージ送信するだけでも十分な親孝行になります。
特に一人暮らしを始めたばかりの頃は、親も子どもの様子が心配になりがちです。
定期的な連絡は安心感を与えるだけでなく、家族の絆を深める効果もあります。
例えば、新しく作った料理の写真を送ったり、職場での出来事を話したりするだけでも、親は子どもの成長を実感できて喜んでくれるでしょう。
また、親の体調や近況についても積極的に聞くことで、お互いの状況を把握し合える関係を築けます。
もし親が体調を崩していたり、何か困ったことがあれば早めに気づくことができ、必要に応じてサポートを検討することも可能になります。
実家に帰って顔を見せてあげる
年末年始や連休を利用して帰省し、家事や掃除を手伝うことも立派な親孝行になります。
普段なかなかできない大掃除や庭の手入れ、重いものの移動などを手伝うことで、親の負担を軽減できるでしょう。
特に年齢を重ねた親にとって、体力的に負担の大きい作業を代わりにやってもらえることは、大変ありがたいものです。
また、一緒に過ごす時間そのものが親にとって何よりのプレゼントになります。
顔を見せて元気な姿を確認してもらうことは、お金では買えない価値があるのです。
普段の電話やメッセージとは違い、直接会って話すことで、より深いコミュニケーションが取れるでしょう。
さらに、帰省の際は親の好きな料理を一緒に作ったり、昔の写真を見ながら思い出話をしたりと、共通の時間を大切にすることも重要です。
こうした何気ない時間が、親子の絆を深め、親にとって心の支えになります。
親が上京したら観光案内をしてあげる
親が東京などの都市部に遊びに来る機会があれば、観光案内や美味しいお店の紹介をしてあげましょう。
一人暮らしで培った地域の知識を活かして、親に新しい体験をプレゼントできます。
普段とは違う環境で一緒に過ごす時間は、特別な思い出になるはずです。
例えば、話題のカフェやレストランに案内したり、地元の人しか知らない穴場スポットを紹介したりすることで、親に都市部での新鮮な体験を提供できます。
また、親の趣味や興味に合わせて美術館や博物館、ショッピングエリアなどを選んで案内することも喜ばれるでしょう。
さらに、親が宿泊する場合は、一緒に食事を作ったり近所を散歩したりと、日常生活の一部を共有することも大切です。
親にとって子どもの生活環境を実際に見ることができるのは安心材料にもなり、一人暮らしへの理解も深まります。
親への仕送りについてよくある質問

実際に仕送りを検討する際によく出てくる疑問について、税金や兄弟間での調整など実用的な観点から解説します。
- 親への仕送りに贈与税はかかりますか?
- 兄弟が何人かいる場合は、皆でまとめて仕送りをしても良いですか?
親への仕送りに贈与税はかかりますか?
基本的に、年間100万円以下の仕送りであれば贈与税はかかりません。
週に一度の電話や、日常の出来事を写真付きでメッセージ送信するだけでも十分な親孝行になります。
一般的な仕送り金額(月1万円から3万円程度)であれば、税金の心配をする必要はないでしょう。
ただし、あまりに高額な金額を送る場合は贈与税の対象になる可能性があるため、不安な場合は税務署に相談することをお勧めします。
兄弟が何人かいる場合は、皆でまとめて仕送りをしても良いですか?
兄弟がいる場合は、仕送りを検討する前に相談しておくことが重要です。
勝手に一人だけが仕送りを始めてしまうと、「自分だけ良い格好をして」という誤解を招いて兄弟間でトラブルになる可能性があります。
皆で話し合って分担するか、それぞれができる範囲で協力するかを決めておくことで、家族全体で親をサポートする体制を作ることができるでしょう。
まとめ
一人暮らしでの親への仕送りは義務ではなく、あくまでも気持ちと経済的余裕の範囲内でおこなうものです。統計でも若年層での仕送り実施率は低く、無理をする必要は全くありません。
もし仕送りを検討するなら、月1万円から3万円程度の無理のない金額から始めて、ボーナス時や帰省時にまとめて渡すなど、継続しやすい方法を選ぶことが大切です。
何より重要なのは、お金だけでなく定期的な連絡や帰省などを通じて親との関係を大切にすることです。
経済的な支援よりも、元気な姿を見せることの方が親にとって大きな安心と喜びになるかもしれません。
自分の生活を安定させながら、できる範囲で感謝の気持ちを伝えていけば、きっと良い親子関係を築いていけるでしょう。