地方から東京の部屋を探すとき、何から手をつければいいのか迷う人は少なくありません。
結論からお伝えすると、上京時の部屋探しは、家賃の上限と住むエリアを先に決めてから物件を探すのが失敗しないやり方です。東京は同じ23区内でも家賃の差が大きく、条件を決めずに探すと候補が絞れないまま時間だけが過ぎてしまいます。
この記事では、地方にいながら部屋を探す手順や注意点、契約から引越しまでの流れを解説します。
もくじ
上京時の部屋探しのやり方

上京時の部屋探しは、次の4つのステップで進めるとスムーズです。地方に住んだまま進められる部分も多いので、上京前から準備を始めましょう。
- 手取り月収をもとに家賃の上限を決める
- 通勤・通学時間から住むエリアを絞る
- ポータルサイトで候補を探し不動産会社に問い合わせる
- 現地内見かオンライン内見で部屋を確認する
手取り月収をもとに家賃の上限を決める
部屋探しの最初のステップは、家賃の上限を決めることです。家賃は毎月必ず出ていく固定費のため、高すぎると食費や交際費を削る生活になってしまいます。
目安は、管理費を含めた家賃を手取り月収の3分の1以内に収めることです。手取りが18万円なら上限は6万円、手取り21万円なら7万円になります。
東京23区のシングル向けマンションは、平均募集家賃が11万円を超えています。予算内に収めたい場合は、アパートや23区外、埼玉・神奈川方面も候補に入れると選択肢が広がります。
通勤・通学時間から住むエリアを絞る
家賃の上限が決まったら、職場や学校までの通勤・通学時間をもとに住むエリアを絞ります。東京は電車網が発達しているぶん、乗り換えの回数や所要時間によって暮らしやすさが大きく変わるからです。
勤務先が新宿にある人なら、京王線や中央線沿いで30分圏内の駅を候補にすると、都心より家賃を抑えつつ通勤もしやすくなります。
候補の駅は、乗換案内アプリで職場まで40分以内といった条件を決めて、5つほど書き出しておくと比較しやすくなります。
ポータルサイトで候補を探し不動産会社に問い合わせる
エリアが決まったら、SUUMOやLIFULL HOME'Sなどのポータルサイトで物件を探し、気になる部屋を扱う不動産会社に問い合わせます。ポータルサイトなら写真や間取り、初期費用の内訳まで確認でき、地方にいながら相場感をつかめるためです。
問い合わせの際は、上京前であることと入居希望日を最初に伝えておきましょう。オンライン内見やIT重説(オンラインでの重要事項説明)に対応した物件を優先して紹介してもらえます。
メールには、3月20日入居希望、家賃6万円以内、駅から徒歩10分以内のように条件をまとめて書くのがコツです。似た条件の物件もあわせて提案してもらいやすくなります。
現地内見かオンライン内見で部屋を確認する
候補が絞れたら、実際に部屋を見て最終判断をします。写真ではわからない日当たりや騒音、周辺の雰囲気を確かめられるのは内見だけだからです。
上京前に東京へ行ける人は、1泊2日などで日程を組み、1日に3〜4件をまとめて内見すると効率的です。
東京へ行くのが難しい人は、ビデオ通話で担当者に部屋を映してもらうオンライン内見を利用しましょう。窓からの景色や、玄関から最寄り駅までの道のりも撮影してもらうと、現地に近い感覚で判断できます。
上京時の部屋探しで注意すること

上京時の部屋探しでは、土地勘がないからこその失敗も起こりがちです。とくに次の3点に注意しましょう。
- 1〜3月の繁忙期は早めに決断する必要がある
- 家賃だけでなく初期費用と定期代まで確認する
- 写真だけで決めず周辺環境と治安を調べる
1〜3月の繁忙期は早めに決断する必要がある
1〜3月は進学や就職で引越す人が集中するため、条件の良い物件ほどすぐに埋まります。内見した翌日には、別の人が申し込んでいることも珍しくありません。
よくあるのが、2月に1泊2日で東京へ行き、地元に帰ってからゆっくり考えようとして、第一候補を逃してしまう失敗です。
繁忙期に探す場合は、事前に条件の優先順位を決めておきましょう。そのうえで、条件を満たす部屋に出会ったらその場で申し込むつもりで臨むのが安全です。
家賃だけでなく初期費用と定期代まで確認する
部屋を比べるときは、家賃だけでなく初期費用と通勤の定期代まで含めて考えることが大切です。一般的な賃貸の初期費用は家賃の4.5〜5か月分が目安で、家賃6万円の部屋でも30万円前後かかります。
見落としやすいのが定期代です。家賃が5,000円安い部屋でも、乗り換えが増えて定期代が月1万円高くなれば、トータルの出費は逆転してしまいます。
候補の部屋ごとに初期費用・家賃・定期代を並べたメモを作ると、本当にお得な部屋が見えてきます。
写真だけで決めず周辺環境と治安を調べる
東京の土地勘がないうちは、部屋の写真だけでなく周辺環境や治安も必ず調べておきましょう。駅から近くても、夜道が暗い、スーパーが遠いなど、住んでから気づく不便さは少なくありません。
治安は、警視庁の犯罪情報マップで地域ごとの犯罪発生状況を確認できます。あわせて、国土交通省のハザードマップポータルサイトで浸水や土砂災害のリスクもチェックしておくと安心です。
駅から部屋までの道のりは、Googleマップのストリートビューで事前に歩いている感覚で確かめられます。
上京時の賃貸契約から引越しまでの流れ

上京時の賃貸契約は、入居したい日の2か月ほど前から動き始めるのが理想です。申し込みから入居までには審査や契約の手続きがあり、引越し業者の予約も必要になるためです。一般的な流れは次のとおりです。
| 時期の目安 | やること |
|---|---|
| 入居の2か月前 | 家賃の上限と住むエリアを決める |
| 入居の1〜1.5か月前 | 物件の問い合わせ・内見 |
| 申し込み後〜1週間程度 | 入居審査(保証会社の審査を含む) |
| 審査通過後 | 重要事項説明・契約・初期費用の支払い |
| 入居の2〜3週間前 | 引越し業者の予約、電気・ガス・水道・ネットの手続き、転出届の提出 |
| 入居後14日以内 | 転入届の提出 |
賃貸の重要事項説明は、2017年からオンラインでの実施が本格運用されています。
さらに2022年5月の法改正で契約書類の電子化も可能になりました。対応している不動産会社を選べば、上京前でも来店せずに契約まで進められます。
転出届も、マイナンバーカードがあればマイナポータルからオンラインで提出でき、引越し前に役所へ行く手間を省けます。
上京時の部屋探しに困ったらすぐ住める家を選ぶ方法もある

上京の時期までに部屋が決まらない場合や、仕事が未定で審査に通りにくい場合は、すぐに住める住まいを選ぶ方法もあります。ここでは代表的な3つの選択肢を紹介します。
- シェアハウス
- マンスリーマンション
- 寮付きの仕事を選ぶ
シェアハウス
シェアハウスは、初期費用を抑えてすぐに入居したい人に向いています。敷金・礼金がかからない物件が多く、家具家電もそろっているため、スーツケースひとつで生活を始められます。
入居時の費用は10万円前後で済む物件が多く、一般的な賃貸と比べて数十万円の差が出ることもあります。東京での生活に慣れてから一人暮らしの部屋を探せば、住みたい街をじっくり選べるのも利点です。
くわしくはこちらの記事をご覧ください。
https://www.hellomag.jp/tokyo-share-house/
マンスリーマンション
マンスリーマンションは、1か月単位で借りられる家具家電付きの部屋です。敷金・礼金や保証会社の審査が基本的に不要なため、仮住まいとして使いやすい点が特徴です。
契約時には、管理費や光熱費などを含めて家賃の1.5〜2か月分相当がかかるのが一般的です。3月だけマンスリーマンションに住み、その間に東京で内見をして4月からの部屋を決めるといった使い方ができます。
ただし、1か月あたりの費用は一般賃貸より高めなので、長く住む前提には向きません。
寮付きの仕事を選ぶ
住む場所と仕事を同時に確保したい人は、寮付きの仕事を選ぶ方法もあります。工場や警備、介護、飲食などの求人では、寮費無料や格安の社宅を用意している会社が見つかります。
寮費無料の求人なら、初期費用をほとんどかけずに上京でき、給料の多くを貯金に回せます。数か月で引越し資金を貯め、自分で部屋を借りる人も少なくありません。
注意したいのは、仕事を辞めると寮も退去しなければならない点です。退去の条件は入社前に確認しておきましょう。
上京時の部屋探しについてよくある質問

上京時の部屋探しについてよくある質問をまとめました。
Q. 上京の部屋探しはいつから始めればいい?
上京の部屋探しは、入居したい日の1〜2か月前から始めるのが目安です。賃貸物件の多くは退去の1か月ほど前に空室情報が出るため、3か月以上前に探しても、実際に入居できる部屋は見つかりにくいからです。
ただし、家賃の上限やエリア決めはそれより前から進めておくと、良い物件が出たときにすぐ動けます。
Q. 仕事が決まっていなくても賃貸の審査に通る?
仕事が決まっていない状態でも、審査に通るケースはあります。預金残高の証明を提出したり、親に連帯保証人や契約者になってもらったりすると、支払い能力を示しやすくなるためです。
ただし、無職の状態では審査に落ちやすいのも事実です。先に仕事を決めるか、シェアハウスやマンスリーマンションを仮住まいにする方法も検討しましょう。
Q. 部屋探しのために東京へは何日くらい滞在すればいい?
事前にオンラインで候補を絞っておけば、1泊2日〜2泊3日あれば十分に比較できます。1日に回れる内見は3〜4件が目安なので、2日間で6〜8件を見比べられる計算です。
滞在中に申し込みまで済ませたい場合は、身分証明書や収入を証明する書類を持参しておくと手続きがスムーズです。
まとめ
上京時の部屋探しは、家賃の上限と住むエリアを先に決め、ポータルサイトで候補を絞ってから内見に進むのが基本のやり方です。地方からでも、オンライン内見やIT重説を使えば来店せずに契約まで進められます。
1〜3月の繁忙期は物件がすぐに埋まるため、入居日の1〜2か月前から動き始め、条件に合う部屋はすぐ申し込めるよう準備しておきましょう。
部屋が決まらないときは、シェアハウスやマンスリーマンション、寮付きの仕事で東京生活を始める方法もあります。
いろいろな選択肢を理解したうえで、部屋探しを進めていきましょう。





